FIVE COLOR[S]INK ⼀級建築⼠事務所|⼤阪市⻄区北堀江

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【住宅設計   けんとうの巻】

建売住宅か注文住宅か、建築家の設計かに悩むとき。

建売住宅(ハウスメーカー含む)と設計事務所の住宅に違いについて



こんばんわ。
いかがお過ごしでしょうか。大阪は今日は夕立もなく、曇りのち晴れでしたよ。

以前に「住宅を買おうかなと考える人の初動は」という話をしました。
1番はモデルハウスでした。
すでに出来ている物を見ること程、分かり易いことはありませんね。
「百聞は一見に如かず」ですね。

では、モデルハウスを見に行ったあと多くの方はどうされるのでしょうか。

僕は大きくは2つに分かれると思います。
継続してモデルハウスや建売住宅を探す人 と 建築家や設計事務所を探す人 とに。

なぜ、2つに分かれるのでしょうか。
それは「建っている住宅」を実際に見ることで、自分の中で自然にイメージが湧きおこり、
住宅の購入が現実のものへと近づくからではないでしょうか。
そして、建物を見た後に自然に沸き起こったそのイメージの印象は、これまた大きく2つに分かれる。

「こんな感じいいじゃん」(*''ω''*) と思うか。
「なんか違う」(~_~メ)と否定的に思うか。



住宅についてのイメージの重要性



いずれにしてもこのイメージが「自分たちのこれからの生活」を想起させます。
もちろん、実際に見て触れた仕上材や作られた室内の雰囲気そのものが気に入った、気に入らなかった、もあると思いますが、
ぼくはそれ以上に、「これからどういった日常生活が待っているのか」を、みなさんが無意識に見ているのではないかと思うのです。
「これから先の生活スタイルのイメージ」の違いが肯定的になるか否定的になるかの2つに分かれることへのアプローチになっているのではと。

「こんな感じいいじゃん」と思えた方は、これまでの生活スタイルを変えずに日々を過ごしたいと思っている方なのではないでしょうか。
実際に物件を見つつ、これまでの生活スタイルをその物件に当てはめてみて、「うん、いけるな」と思えれば、
そのまま建売住宅を購入するかハウスメーカーにモデルハウスのような家を作ってもらいたいと依頼するでしょう。

でも、「なんか違う」と感じた人はこれまでの生活スタイルをどこかで変えていきたい
新たな自分たちを発見したいと思っている方なのではないかと考えています。
そういった何か「心から静かに湧き上がるもの」があるのではないでしょうか。

だから、建売住宅をみてもモデルハウスを見ても心が動かない。
なぜなら、建売住宅もハウスメーカーのモデルハウスも一般ウケする標準的な住まいの提案になっているからです。
もちろん時代の流行りがあるので時代に合わせて、マイナーチェンジしてますが、根本は大きく変わっていないと思います。

決してそれが悪いと批判をしている訳ではありません。

ハウスメーカーも建売住宅も大量に生産することが価値観のひとつとして掲げられている以上
一般的な回答の住宅を提供するのは当たり前のことなのです。

なので、もしモデルハウスを見てなんとも心がしっくりと来なかったら、
「自分はこれからの生活スタイルを
どうしたいと思っているのだろうか」と自問自答してみるのもいいかもしれません。

建築家は特殊な住宅の設計をしている種族と思われがちですが(もちろんそういった側面もありますが)、
わたしたち建築家が特殊な住宅や変わった住宅を提案しているだけではなく、

皆さんの中で周りとは違った生活スタイルに対する思いを持っている方が、建築家なり設計事務所なりに住まい計画を依頼する
のではないのかなと思うのです。

これは良し悪しの話ではなく、向き不向きであったり、相性であったりの話です。

もし住宅の新築やリノベーションでどうしようかと迷っている方がいれば、自分はどっちなのか。
これからの「生活スタイル」をどうやっていこうとしているか。そういったことを考えてみると、
建売住宅かハウスメーカーの住宅か、
それとも建築家の設計する住まいなのか、進むべき道が解る一つのきっかけになると思います。

是非そういった目線で住宅の計画をしてみるのも良いかと思います。


建築家の答えを模索する



しかし一方で、わたしのこの話と矛盾するかもしれませんが、我々建築家はその双方の間の道を行ったり来たりしながら、
皆さんに寄り添いながら設計活動が出来るのではないかと思うのです。

一般解(ハウスメーカーや建売住宅)と特殊解(世界にひとつだけの住宅)のその間で一般解を求めている方に理解される特殊解の在り方。
また逆に特殊解を求めている方に理解される一般解の在り方。

そんなものがないのだろうかと住宅の計画を進めながら思っています。
あまりにも矛盾していますけどね。特殊解は特殊だからこそ成立しているし。

でも水と油が交わるその境界線とか。砂浜と打ち寄せる波のあいまいな境界線とか。
そういった移ろいゆく住まいの解答を探しています。 中島崚真

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