FIVE COLOR[S]INK ⼀級建築⼠事務所|⼤阪市⻄区北堀江

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【住宅設計   けんとうの巻】

分節の根拠をもとめる

すこし前に「時間は存在しない」というタイトルの本を読んだ。
時間は人間が人間として人間社会において秩序よく生きるために
発明した概念であって、宇宙や地球が生まれ生命体が誕生したときに
時間が存在していた訳でないのだ。

空間も同じで、ある物質で空間とおぼしき世界を区切ることで
人間はそれを空間を認識する。

住宅において空間と部屋はイコールとして捉えられていることがあり、
その分節の根拠を特に深く考えず一人に1部屋といった具合に決められていく。
ある家族にとってはその方法が必要ない場合もあると思う。

これは、お母さんの部屋、これは、子どもの部屋、これはおじいちゃんの部屋・・・・
そういった分節の根拠がない住空間があると思う。

そこに住む家族のひとりひとりが活動するその知覚的な感覚や直感的な感触のようなものを
もっと強くプランに反映させることが出来ると思う。  中島崚真