FIVE COLOR［S］INK ⼀級建築⼠事務所｜⼤阪市⻄区北堀江

わたしたち日本人にとって忘れてはならない日、終戦日。そしてお寺では水施餓鬼法要が営まれるお盆。
わたしが生まれた街も７月の下旬に大規模な空襲に見舞われ大勢の人が亡くなっています。

わたしは建築家です。この大地の上に建築を設計して日々生きています。
その建築によって人が活動し、日々の生活を送っています。

わたしは建築をするとき、いつも心にあるのは、どの土地にも同じような日々があり、歴史があること。
時間を遡ればこの土地にはこれまでにも建物が建っていたこと、そこで活動する人々がいたこと。
楽しい出来事、悲しい出来事が起こったこと。

たったひと押しのボタンによってその日常は消え去り、悲しい出来事に変わる。

わたしたちは多くの方の犠牲の上に生きています。
自分の意志とは違う、思いとは違う形で途切れた、沢山の人生の上に生きているのです。

わたしの祖父も戦地に赴きました。小さい頃、自ら祖父の膝元に行って話を聞いた記憶があります。

血のつながった人やそうでない人も含め、今日は「ご先祖様」に心を寄せる日でもあります。
これを「怨親平等」と言います。敵も味方もなく等しく廻向する。

いつかわたしたちの歴史も土にかえり、未来のひとびとの土台となって踏まれる日が来ます。
その時、無頓着な足に踏まれたらどおでしょう。

これからもわたしはそんなことを思いながら設計を続けるでしょう。
８月１５日は終戦日。決して忘れてはならない日です。　　中島崚真

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