FIVE COLOR[S]INK ⼀級建築⼠事務所|⼤阪市⻄区北堀江

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【住宅設計   けんとうの巻】

再定義 ハウスメーカーか建売住宅か建築家の住宅か

建売住宅(ハウスメーカー含む)と設計事務所の住宅に違いについて



こんにちわ。
新年も早くも4日が過ぎましたね。けっこう多くの方が大阪の町にスーツ姿を見せているので
今日から仕事初めの会社も多いようですね。
特に神社などへの初参りが盛んに行われているようですよ。
わたしたちは年末年始に近くの土佐稲荷神社へ挨拶に行くのが恒例となっています。
皆さんは初参りいかれましたか?
そうそう、関東ではどうやら緊急事態宣言が出されそうですので、そういった恒例行事が出来ない方も多いのでは
ないかなと思います。そんな方は今年は残念ですが、気を落とさずにともに1年過ごしていきましょうね。

さて、昨年、住宅を買うときの考え方をひとつ、定義させてもらいました。
住宅を計画するときの皆さんの心の在り方というか、、、、考え方というか。
そのブログが結構反響があったので、新年あらためて再定義してみたいと思います。
気軽にお読みくださいね(゚∀゚)



以前に「住宅を買おうかなと考える人の初動は」という話をしました。
1番はモデルハウスでした。
すでに出来ている物を見ること程、分かり易いことはありませんね。
「百聞は一見に如かず」ですね。

https://fci-design.com/blogdetail?wgd=blog-86


では、モデルハウスを見に行ったあと多くの方はどうされるのでしょうか。
僕は大きくは2つに分かれると思います。

継続してモデルハウスや建売住宅を探す人 と 建築家や設計事務所を探す人 とに。

なぜ、この2つに分かれるのでしょうか。

それは「建っている住宅」を実際に見ることで、自分の中で自然にイメージが湧きおこり、
住宅の購入が現実のものへと近づくからではないでしょうか。
そして、建物を見た後に自然に沸き起こったそのイメージの印象は、これまた大きく2つに分かれる。

「こんな感じいいじゃん」(*''ω''*)  と思うか。
「ん~~な~んか違うな」(~_~メ)  と否定的に思うか。

この印象の違いには僕はあるイメージが関わっていると思っているのです。


住宅についてのイメージの重要性



いずれにしても実はこのイメージの違いは「自分たちのこれからの生活」の想起によるものです。
もちろん、実際に見て触れた仕上材や作られた室内の雰囲気そのものが気に入った、気に入らなかった、もあると思いますが、
ぼくはそれ以上に、「これからどういった日常生活が待っているのか」を、みなさんが無意識に見ているのではないかと思うのです。
「これから先の生活スタイルに対するイメージ」の違いが結果として肯定的になるか否定的になるかの
2つに分かれることへのアプローチ
になっているのではと。

「こんな感じいイイじゃん」と思えた方は、これまでの生活スタイルを変えずに日々を過ごしたいと思っている方なのではないでしょうか。
実際に物件を見つつ、これまでの生活スタイルをその物件に当てはめてみて、「うん、いけるな」と思えれば、
そのまま建売住宅を購入するかハウスメーカーにモデルハウスのような家を作ってもらいたいと依頼するでしょう。

これまでの生活スタイルや習慣、夫婦の在り方から子供の事などを踏まえてみて、目の前にあるモデルハウスの間取りが問題なければ
それを注文すればいいのでこれほど分かり易いことは無いですよね。

でも、「なんか違う」と感じた人は、これまでの生活スタイルをどこかで変えていきたい。
新たな自分たちを発見したいと思っている方なのではないかと考えています。
そういった何か「心から静かに湧き上がるもの」があるのではないでしょうか。

だから、建売住宅をみてもモデルハウスを見ても心が動かない。
なぜなら、建売住宅もハウスメーカーのモデルハウスも一般ウケする標準的な住まいの提案になっているからです。
もちろん時代の流行りがあるので時代に合わせて、マイナーチェンジしてますが、根本は大きく変わっていないと思います。

決してそれが悪いと批判をしている訳ではありません。

ハウスメーカーも建売住宅も大量に生産することが価値観のひとつとして掲げられている以上
一般的な回答の住宅を提供するのは当たり前のことなのです。

なので、もしモデルハウスを見てなんとも心がしっくりと来なかったら、
「自分はこれからの生活スタイルをどうしたいと思っているのだろうか」と自問自答してみるのもいいかもしれません。
子供の教育のことや育って行ったあとのコト、旦那さんの仕事のコト、共働きなら奥さんの仕事のコト、
それだけではなく、両親のコトもありますね。そして今は何と言っても「コロナ」ですね。

コロナ感染拡大によって、生活スタイルの見直しが行われました。「ニューノーマル」なんていう言葉も語られました。
そういった新しい価値観の元での新しい住宅の計画。悩む事項も増えてどうしていいのか分からない。

そんな時は是非設計事務所や建築家に相談してみてください。

建築家は特殊な住宅の設計ばかりをしている種族と思われがちですが(もちろんそういった側面もありますが)、
特殊な住宅や変わった住宅を提案しているだけではなく、相談者に合わせた提案が出来るのが建築家です。
相談者に合わせて計画をする。だから結果的に特殊な回答(世界にひとつしかない住宅)になるのです。

皆さんの中で周りとは違った生活スタイルに対する思いを持っている方であれば、
建築家なり設計事務所なりに住まい計画を依頼をしてみてください。


これは先ほどのハウスメーカーや建売住宅と比較して良し悪しの話ではなく、向き不向きであったり、相性であったりの話です。

もし住宅の新築やリノベーションでどうしようかと迷っている方がいれば、自分はどっちなのか。
これからの「生活スタイル」をどうやっていこうとしているか。そういったことを考えてみると、
建売住宅かハウスメーカーの住宅か、それとも建築家の設計する住まいなのか、進むべき道が解る一つのきっかけになると思います。

是非、そんな目線で住宅の計画をしてみるのも良いかと思います。
ただし、これからの時代は「モノ」そのものを重視する時代から、個人のセンスや考え方、つまり「個性」を大切にする時代になります。
そういった時代の流れも含めて考えてみてくださいね。


建築家の答えを模索する



しかし一方で、わたしのこの話と矛盾するかもしれませんが、我々建築家はその双方の間の道を行ったり来たりしながら、
皆さんに寄り添いながら設計活動が出来るのではないかと思うのです。

一般解(ハウスメーカーや建売住宅)と特殊解(世界にひとつだけの住宅)のその間で一般解を求めている方に理解される特殊解の在り方。
また逆に特殊解を求めている方に理解される一般解の在り方。

そんなものがないのだろうかと住宅の計画を進めながら思っています。
あまりにも矛盾していますけどね。特殊解は特殊だからこそ成立しているし。

でも水と油が交わるその境界線とか。砂浜と打ち寄せる波のあいまいな境界線とか。
そういった移ろいゆく住まいの解答を探しています。 



と、ここまでは一部加筆した以外はほぼ以前書いた内容と同じですが、あれから4か月経ち、わたしたちは新たな試みを進めています。
この揺蕩う境界線の線上にあるような住宅を今計画しています。

比叡平住宅計画やスキップの家計画と順次進めています。
是非完成した際にはまたご紹介出来ればと思います。

https://fci-design.com/blogdetail?wgd=blog-133



中島崚真



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